住宅に長く住み続けるためには、外壁塗装や屋根塗装のメンテナンスが欠かせません。外壁塗装の際はニオイや大きな音が気になりやすくなるため、メンテナンス時期と育児の期間が重なると、「赤ちゃんに影響があるのかどうか」を不安に思う人は多いでしょう。
この記事では、外壁塗装が赤ちゃんに与える影響や安全性について紹介します。健康被害やストレスのない外壁塗装のためにも、事前に知識を身につけておきましょう。
そもそも、外壁塗装は赤ちゃんに影響を与えることがあるのでしょうか。
結論から言いますと、外壁塗装が100%赤ちゃんに安全とは言い切れません。塗料を使用したり大きな音が発生したりする以上、体質によっては影響を受けてしまう可能性があります。
まずは、赤ちゃんがいる家庭で気をつけたい外壁塗装の影響について3つ紹介します。
外壁塗装の際にもっとも気になるのが、シンナーによる影響でしょう。シンナーは、塗料の原液を薄める目的で使用する「有機溶剤」というもので、塗料を塗りやすくしたり仕上がりをキレイにしたりするためには欠かせない成分です。
外壁塗装において重要な役割を果たすシンナーは、揮発性が高く中枢神経に作用する性質を持っているため注意が必要です。長く吸い続けると、吐き気や頭痛といった体調不良を引き起こしたり、酔っ払ったような感覚になったりする可能性があります。
こういったシンナーによる健康被害は、赤ちゃんにも影響を与えることがあります。体調不良を引き起こすケースは稀ですが、念のため気をつけておいたほうが安心でしょう。
化学物質にアレルギーを持っている体質の場合、揮発したシンナーに含まれる成分によってアレルギー症状が出るおそれがある点にも注意しましょう。生まれたばかりの赤ちゃんにどのようなアレルギーがあるかは把握しにくいものですが、ニオイと同様に気をつけておいたほうが無難です。
外壁塗装を行うときは、足場の設置や高圧洗浄機の使用などで大きな音が発生しやすい傾向にあります。業者は騒音に気をつけながら作業しますが、まったく音を立てないということは不可能です。
いきなり大きな音がすると、赤ちゃんがびっくりして泣き出してしまうかもしれません。赤ちゃん自身にとってもストレスになりますし、騒音が原因で泣き止まない赤ちゃんをお世話する保護者がストレスを感じることもあるでしょう。
赤ちゃんがいる家庭で外壁塗装を行う際は、さまざまな影響に注意が必要です。業者は気をつけながら作業するため、実際は何の問題も発生しないケースのほうが圧倒的に多いです。
しかし、より外壁塗装の安全性を高めたいという場合は、工夫しながら外壁塗装を進めることをおすすめします。ここでは、赤ちゃんがいる家庭で外壁塗装するときに気をつけたいポイントを4つ紹介します。
シンナーによる体調不良やアレルギーが気になる場合は、健康に影響が出にくい塗料を使用してもらいましょう。シンナーではなく水と混ぜて使用する「水性塗料」や、室内にも使用できるほど安全性が高い「F☆☆☆☆(エフフォースター)塗料」であれば、赤ちゃんへの影響を減らせます。
騒音やニオイが発生するのは、実はごく一部の工程だけです。あらかじめ施工の日程を確認しておき、注意が必要なときだけ外出したり実家に泊まったりするなどの工夫で、塗料や騒音の影響を回避できます。
騒音が気になるのは足場の設置と解体、高圧洗浄を行うときで、ニオイが気になるのは下塗りから付帯部の塗装を行うときのみです。工程表を見せてもらって「いつ何をするのか」を説明してもらえると、外出したほうがいい日を判断できるでしょう。
施工期間中自宅で過ごす場合は、洗濯や換気を計画的に行うことが大切です。
施工期間中は室内干しが基本になりますが、日程によっては外干しできる期間も出てきます。業者に確認して、いつなら外干しをしていいのか把握しておきましょう。
また、毎日の施工が終わったら窓を空けて換気してください。施工中は換気するとニオイが入ってきてしまいますが、塗料がある程度乾いた夜間や作業前の早朝であれば、窓を開けても問題ありません。ただし、養生されている場所は窓を開けられないので、換気のために開ける窓や換気扇についてはしっかりと打ち合わせしておきましょう。
外壁塗装の作業が終わっても、しばらくは塗料が完全に乾いていない状態が続きます。表面は2時間程度で触れても問題ない状態になりますが、内部が乾ききっていない状態で触れてしまうと、手に塗料がついたり塗膜が剥がれたりするため注意しましょう。
赤ちゃんが塗料に触れた手を口に含んでしまうと、非常に危険です。完全に内部の塗料が乾くまでには2週間ほどの期間が必要なので、その間は外壁に触れないように見守ってあげてください。
塗料を使用したり騒音が発生したりする外壁塗装は、どうしても100%赤ちゃんに対して安全とは言い切れません。使用する塗料に気をつける、注意が必要な日程は外出するなど、工夫しながら外壁塗装を進めることが大切です。
赤ちゃんがいる家庭で外壁塗装をしたいのであれば、安全性に配慮してくれる業者に相談することがもっとも大切です。赤ちゃんへの影響や安全性について親身に相談に乗ってくれる業者であれば、安心して外壁塗装を任せられるでしょう。