住宅を支える土台部分である基礎は、経年とともにひびや汚れが目立つようになっていくことがあります。そのため、外壁の劣化を防ぎ美観を維持するために、基礎部分を塗装して保護したいと考える方もいるかもしれません。

そもそも、住宅の基礎に外壁塗装は必要なのでしょうか。

本記事では、住宅の基礎部分における外壁塗装の必要性と施工時の注意点を紹介します。安易に塗装を行って後悔することがないよう、正しい知識を身につけておきましょう。

基礎は塗装する必要がある？

基礎を塗装する必要があるかどうかは、業者によって判断が大きく分かれます。ご自宅の基礎を塗装すべきかは基礎の状態によっても異なるため、専門家とよく相談して決めることが大切です。

吸水性が高く汚れやすい基礎を塗装して保護することには多くのメリットがあるので、「絶対に塗装してはいけない」というわけではありません。しかし、塗装の工程を間違えてしまうと、住宅の劣化に気づけなくなる可能性があるため注意が必要です。

住宅を守るためにも、専門知識を持ったプロの業者に基礎の塗装を依頼することが大切です。

住宅の基礎とは？

基礎に塗装が必要かどうかについての知識を深めるためにも、ここでは基礎がどのような部位なのか詳しくみていきましょう。

基礎の役割

基礎とは、建物の土台となるコンクリート部分のことです。地面と建物の間にあり、建物を支える役割をもちます。

基礎の上に住宅を建てることで、建物の重さや地震などの外的要因により加わる力をバランスよく地面に伝えられるようになり、住宅が劣化することを防げます。また、地面の湿気から住宅を守ることも、基礎の重要な役割です。

基礎がもろくなれば、家が傾いたり衝撃が加わったときに崩れたりしてしまう可能性があります。安心して生活できる建物を建築するためには、丈夫な基礎が欠かせないのです。

基礎の種類

基礎には、3つの種類が存在しています。

ベタ基礎

鉄筋を組んでからコンクリートを流し、強度を高めた基礎です。床に湿気が伝わりにくく、シロアリ対策効果もあります。コストはかかりますが、安全性と耐震性が高い点がメリットです。

布基礎

「立ち上がり」と呼ばれる一部のみが鉄筋コンクリート造になっている基礎です。コストは抑えられますが、湿気が伝わりやすい点がデメリットです。

独立基礎

建物の柱1本ごとに独立した基礎を作り、強度を高めた基礎です。一般住宅ではあまり用いられませんが、マンションやビルを建築するときに多く採用されています。

一般的な住宅で採用されることが多いのは、ベタ基礎です。外から住宅を見たとき、外壁の下側に見えるコンクリート部分が基礎に該当します。

住宅の基礎を塗装するメリット・デメリット

住宅の基礎を塗装する際は、メリットとデメリットの双方を理解しておく必要があります。ここでは、それぞれについて解説します。

メリット

基礎を塗装するメリットは、次のとおりです。

• 基礎の吸水性を抑えられる
• 防水性を高められる
• 美観を保てる
• コンクリートの中性化を抑制できる
• カビやコケを防げる
• シロアリを防げる

基礎には防水性が低いコンクリートやセメントが使用されるため、塗装することで防水性を高める効果が得られます。また、コンクリートが中性化すると内部の鉄筋を腐食させるおそれがあるため、塗装することで基礎の劣化を防げる点はメリットでしょう。

シロアリ予防や美観性の維持なども、基礎を塗装することで得られるうれしい効果です。

デメリット

基礎を塗装するデメリットは、次のとおりです。

• 基礎の劣化に気づけなくなる
• 塗膜が劣化しやすい

基礎を塗装すれば、コンクリート部分を目視できなくなります。そのため、ひび割れや水漏れなどのトラブルに気づきにくくなり、対処が遅れてしまうおそれがあるのです。

また、基礎は地面近くの部位なので、湿気や地面の振動などにより塗膜が劣化しやすい傾向にあります。場合によっては、コストパフォーマンスが低くなってしまうこともあるでしょう。

基礎を塗装するときのポイント

基礎の塗装にはデメリットも多くありますが、メリットもたくさんあります。そのため、デメリットを補いながら基礎の塗装を行うことが非常に重要です。

ここでは、基礎を塗装するときのポイントを2つ紹介します。

補強してから塗装すると安心

基礎を塗装するときは、コンクリート部分を補強してから塗装工事を行うことがおすすめです。基礎の中身をしっかりと補強した状態で塗装をすれば、デメリットを補ってメリットを最大化することができるでしょう。

ただし、立地条件によっては補強をしても塗装すべきではないケースもあります。その場合は塗装を行わず、コンクリートの補強のみの施工を推奨します。

基礎専用の塗料を使う

基礎を塗装するときは、基礎専用の塗料を使用しましょう。基礎専用の塗料には、中性化を防いだり吸水を防止したりする効果があるため、長く良好な基礎の状態を維持できます。

一般的な外壁用の塗料を使用すると、すぐに剥がれたりひび割れが生じやすくなったりするため注意が必要です。必ず、専用の塗料を使いましょう。

基礎の塗装なら野村塗装店までご相談ください

基礎を塗装するときは、メリットだけではなくデメリットもあることを理解しておく必要があります。場合によっては塗装以外の工程が必要になったり、そもそも塗装すべきではないケースもあったりするため、外壁塗装の専門業者に相談しながら判断することが大切です。

基礎の塗装でお困りなら、ぜひ神奈川県川崎市の野村塗装店までご相談ください。70年の信頼と実績を誇る塗り替えのプロが、1軒1軒に最適なプランをご提案いたします。