新築住宅に入居したときやリフォーム後に頭痛やめまい、目の痛みといった症状に悩まされたことはありませんか。これらの症状が出た場合は、「シックハウス症候群」の可能性があります。 シックハウス症候群は、建材や塗料から放散される化学物質が原因で起こる健康被害で、外壁塗装やリフォーム工事の際は特に注意が必要です。 この記事では、外壁塗装・リフォームの専門家として、シックハウス症候群の基礎知識から予防方法、工事時の注意点まで詳しく解説します。工事をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

シックハウス症候群とは？

シックハウス症候群は、建材や家具、塗料などから放散される化学物質によって引き起こされる健康被害の総称です。 1990年代以降、建築技術の進歩により、建物の気密性は非常に高くなりました。その影響で、室内の化学物質が外部に逃げにくくなり、シックハウス症候群による体調不良を訴える方が増えています。 はじめに、外壁塗装やリフォーム工事を行う方が必ず押さえておきたい、シックハウス症候群の基本的な知識を身につけていきましょう。

シックハウス症候群の原因

シックハウス症候群を引き起こす主な原因は、建材や家具、塗料などに含まれる揮発性有機化合物（VOC）です。

代表的な物質として、以下のようなものが挙げられます。

• ホルムアルデヒド
• トルエン
• キシレン
• エチルベンゼン
• スチレン

これらの化学物質は室温が上昇すると気化しやすくなり、空気中に放散されて人体に影響を与えます。特に、新築やリフォーム直後は放散量が多くなる傾向にあるので注意が必要です。 また、建物の湿気によって発生するカビやダニの死骸なども、シックハウス症候群の原因物質です。室内の湿度管理が不十分だったり結露が発生しやすい環境だったりすると、カビやダニが繁殖しやすくなります。 近年の建築基準法の改正により、建材への規制は強化されています。しかし、化学物質への感受性には個人差があるので、シックハウス症候群を完全に予防することは難しいとされています。

シックハウス症候群の症状

シックハウス症候群の主な症状は、以下のとおりです。

• 目の痛みや充血、かゆみ
• 頭痛やめまい、吐き気
• 喉の痛みや咳
• 皮膚のかゆみや発疹
• 疲労感や倦怠感
• 集中力の低下
• 不眠や不安感

上記の症状は、室内にいるときに強く現れて、外出すると改善される傾向にあります。子どもや高齢者、妊婦の方は化学物質の影響を受けやすいため、特に注意が必要です。

シックハウス症候群と化学物質過敏症の違い

シックハウス症候群と化学物質過敏症は、どちらも化学物質が原因で起こる健康被害です。 シックハウス症候群は、新築やリフォーム後の建物内にいることで症状が現れる点が特徴的です。そのため、原因となる建材からの化学物質の放散量が減少すれば、症状も改善されていきます。 一方で化学物質過敏症は、一度発症すると微量の化学物質にも反応する点が特徴的です。建材だけでなく、洗剤や香水、排気ガスなど、日常生活のあらゆる場面で使用される化学物質に反応して症状が現れます。また、一度発症すると完治が難しく、長期的な治療が必要になることも少なくありません。 このように、化学物質過敏症はシックハウス症候群よりも重篤な状態といえます。シックハウス症候群を放置すると化学物質過敏症に発展するケースもあるため、早期の発見と対策が重要です。

シックハウス症候群に注意したいリフォーム工事

以下のリフォーム工事は、シックハウス症候群のリスクが高くなりやすい傾向にあります。

• 外壁塗装：塗料に含まれる化学物質が室内に流入する可能性がある
• 内装工事：クロスや床材の張替えで接着剤から化学物質が放散される可能性がある
• キッチンや浴室のリフォーム：化粧板や防水材に化学物質が含まれている可能性がある
• 収納を増設する工事：合板や接着剤を使用するため、ホルムアルデヒドの放散量が多くなりやすい
• 断熱工事：断熱材や防湿シートから化学物質が放散される可能性がある

特に、複数の工事を同時に行う場合は、化学物質の放散量が一気に増える場合があります。事前に専門家に相談し、対策方法を考えておきましょう。

シックハウス症候群の対策・予防方法

シックハウス症候群は、以下のような対策を行うことで予防できます。

• 化学物質の放散量が少ない建材や塗料を使用する
• しっかりと換気を行う
• こまめに掃除する

ここでは、各対策方法の詳細を紹介します。

化学物質の放散量が少ない建材や塗料を使用する

シックハウス症候群を予防するために、化学物質の放散量が少ない建材や塗料を使用しましょう。近年は、環境や人体への影響を考慮したさまざまな建材や塗料が提供されています。

建材や塗料を選ぶときは、次のポイントを意識しましょう。

• 建材：F☆☆☆☆（エフ・フォースター）などJIS・JAS規格の等級が高い製品
• 塗料：水性塗料やVOC（揮発性有機化合物）の含有量が少ない製品
• 接着剤：ノンホルムアルデヒドタイプや天然素材を使用した製品
• 壁紙：天然素材や環境負荷の少ない素材を使用した製品

ただし、建材や塗料に含まれる化学物質には、耐久性や安全性、経済性などの性能を確保するうえでどうしても欠かせないものもあります。そのため、上記のような建材を選ぶことで、希望する性能が得られなかったり、価格が高くなったりする可能性があることは押さえておきましょう。

しっかりと換気を行う

換気は、室内の化学物質濃度を下げたいときに効果的な対策法です。工事中はもちろんのこと、工事完了後も継続的に換気を行いましょう。 シックハウス症候群対策を行う際は、ただ24時間換気システムを稼働させるだけでは不十分な可能性があります。特に、工事直後は窓を開けて自然換気を行いましょう。このとき、窓を2か所以上開けると空気の流れができて、より効率的に換気しやすくなります。 扇風機やサーキュレーターを活用して、室内の空気を循環させることも効果的です。空気清浄機を設置するときは、化学物質の除去・分解に対応した機種を選びましょう。

こまめに掃除する

清潔な室内環境を保つことも、シックハウス症候群の予防には欠かせません。部屋だけではなく、床下や天井裏も定期的に点検・清掃しましょう。定期的な掃除でホコリやアレルゲンを除去できれば、健康的な住環境を維持しやすくなります。 特に、結露やカビの発生には注意が必要です。湿度が高くなりすぎないように、温度管理と換気を徹底しましょう。エアコンや換気扇のフィルターをお手入れすることも大切です。

シックハウス症候群に配慮した外壁塗装・リフォーム工事は野村塗装店まで！

シックハウス症候群は、建材や塗料に含まれる化学物質が原因で引き起こされる健康被害です。外壁塗装やリフォームを行うときは発症リスクが高まるので、「どのように対策するのか」についてリフォーム業者と相談しながら工事の計画を立てていくことが大切です。 神奈川県川崎市で創業70年の実績を誇る野村塗装店では、お客様の健康に配慮した外壁塗装・リフォーム工事を提供しています。シックハウス症候群の予防について気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。