外壁をリフォームするときに、外壁材として「金属系サイディング」という名前を聞いたことはありませんか?金属系サイディングは軽量で施工しやすく断熱性も高いため、採用されることが多い人気の外壁材です。
この記事では、金属系サイディングの種類や特徴について紹介します。外壁材選びやメンテナンスで失敗しないよう、正しい知識を身につけておきましょう。
金属系サイディングの名前を聞いたことがある人は多いかもしれませんが、具体的にどのような特徴を持っているかまで知っている人は少ないでしょう。まずは、特徴や種類について解説します。
金属系サイディングとは、文字通り金属の材料を使った外壁材です。表面に「ガルバリウム鋼板」などといった金属素材を使用しており、断熱効果のある裏打板と組み合わせることで、軽量かつ施工しやすく断熱性が高い素材に仕上げられています。
工場でライン生産できるため、均一な品質で提供されるというメリットがあります。また、ひび割れや凍害の心配がないため耐用年数が長く、30年程度は使用可能です。
金属系サイディングは、表面材として使う金属によって4つの種類に分類できます。それぞれに特徴があるので、大まかに違いを理解しておきましょう。
アルミニウムと亜鉛の合金メッキ鋼板で、耐久性とサビにくさが特徴
溶融亜鉛めっき鋼板に焼付け塗装をほどこした、耐久性とデザイン性の高さが特徴
ステンレスと塗装用原板を使用しており、耐久性と加工のしやすさが特徴
アルミ鋼板に塗装しており、軽量で加工しやすくサビにくい
金属系サイディングを外壁材として使用すると、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。より特徴を深く知るためにも、両者について知っておきましょう。
金属系サイディングのメリットは、以下のとおりです。
熱を保持しやすく丈夫な金属を使用した金属系サイディングは、とにかく耐久性が高くてさまざまなリスクに備えられます。製造や施工に時間や手間がかからないため、工期を短縮して施工費用を抑えられるというメリットもあります。
金属系サイディングのデメリットは、以下のとおりです。
金属系サイディングにはサビにくい材質が使われていますが、金属である以上100%サビないとは言い切れません。とくに、強くこすったり物をぶつけたりすると傷からサビが発生し、劣化してしまうおそれがあります。
また、ほかの外壁材と比べるとデザインの選択肢が少なく、窯業系サイディングよりも材料費が高くなる傾向にある点にも要注意。デザインや予算の希望を踏まえ、本当に金属系サイディングが最善の選択なのか、業者に相談しながら検討していくことが大切です。
耐久性が高いと言われている金属系サイディングですが、ほかの外壁材と同様にメンテナンスをする必要はあるのでしょうか。ここでは、外壁を長く安全に使うために押さえておきたいメンテナンスの知識について紹介します。
「金属系サイディングを使用している外壁はメンテナンスフリー」と言われることがあります。たしかに金属系サイディングは耐久性が高いため、ひび割れの修復などといったメンテナンスの必要性は、ほかの外壁材と比べると低くなります。しかし、外壁塗装のメンテナンスは必要になるケースがほとんどです。
金属系サイディングは表面に傷があるとサビやすくなり、放っておくと穴が空いてしまう可能性があります。高額な張り替えや補修が必要になる可能性があるため、定期的に塗装を行って表面を保護することが大切なのです。
なかには「ガルバリウム鋼板であれば塗装は不要」と考える人もいますが、外壁材を長く快適に使うには塗装しておいたほうが安心です。
金属系サイディングを外壁塗装でメンテナンスしたいのは、以下のようなタイミングです。
上記の症状が気になる場合、外壁材や塗膜が劣化している可能性が高く、住宅自体にダメージが生じてしまうリスクが高まります。できるだけ早く業者に連絡し、一度点検してもらいましょう。
耐久性や断熱性が高く施工しやすい金属系サイディングは、とくに人気の外壁材です。近年はレンガ調やタイル調、木目調の金属系サイディングも増えてきているので、デザイン性を重視したい人も一度検討してみるといいでしょう。
メンテナンスフリーと言われることも多い金属系サイディングですが、外壁塗装を行わないとサビが発生して穴が空く可能性があるため注意しましょう。長く安全に外壁を使うためにも、定期的に塗装を行って表面を保護してあげてくださいね。