外壁塗装を行うときは、職人が作業するための足場を組んだり塗料を使ったりするため、「洗濯物ができないのではないか」と心配してしまう人は多いかもしれません。外壁塗装では2週間程度施工を行うことになるので、長い期間洗濯できないことに対して不安を抱く人もいるでしょう。
今回は、外壁塗装中の洗濯物について解説します。洗濯したいときと近隣トラブルの対処法についても紹介するので、塗装がスタートする前にしっかりと確認しておきましょう。
そもそも、外壁塗装中は洗濯物を干せるのでしょうか。まずは、洗濯の可否について見ていきましょう。
基本的に、外壁塗装の施工中は外に洗濯物を干すことはできません。施工中はどうしても塗料が飛散する恐れがあるため、洗濯物が汚れてしまう可能性が高いです。また、高圧洗浄のときに泥水がはねてしまったり、下地処理で削った鉄粉や木くずが洗濯物を汚染したりしてしまう可能性もゼロではありません。
業者によっては「ローラーで施工するので大丈夫ですよ」と言ってくれることもありますが、100%塗料や飛び散らないというわけではないため、洗濯物は干さないほうが安心です。塗料が飛び散らなくても、ニオイが移ってしまうことがあります。
施工中の自宅だけではなく、周辺の家にも汚れが飛び散る危険性があるため注意が必要です。もしも近隣に洗濯物を干している家があるときは、取り込むように伝えましょう。洗濯物の汚染トラブルを防ぐためにも、あらかじめ近隣住民に施工日程を伝えておくと安心です。
外壁塗装中は洗濯物を干さないほうが安心ですが、実は洗濯物を干しても影響が少ない期間と、絶対に洗濯物を干してはいけない期間が存在しています。
洗濯物を干せない期間については、以下の表を参考にしてみてください。
1日目 | 足場架設 | × |
2日目 | 高圧洗浄 | × |
3日目~ | 下地補修 | × |
4日目~ | 外壁塗装 | × |
7日目~ | 付帯調整・塗装 | △ |
8日目~ | 手直し・片付け | △ |
9日目~ | 防水工事 | × |
11日目~ | 足場解体 | × |
「✕」の期間は絶対に洗濯物を干すことはできませんが、「△」の期間であれば業者に相談することで洗濯物を干せる可能性があります。
ただし業者の判断によるので、必ず干せるというわけではありません。あらかじめ「洗濯物が多いので」と相談しておくと、洗濯ができるように日程を調整してくれることがあります。
万が一、近隣の人が塗装中であることを知らずに洗濯物を干してしまった場合は、その衣類を捨てずに保管してもらいましょう。外壁塗装業者はトラブルに備えて「請負業者賠償責任保険」に加入しており、保険金で賠償してもらえる可能性が高いです。この場合はすぐに業者へ連絡し、その先の対応について相談しましょう。もちろん、自分の衣類が汚れてしまったときも賠償してもらうことが可能です。
ただし、思い入れのある衣類が汚れてしまった場合は、お金で解決することができません。先述したとおり、ご近所トラブルを防ぐためにも塗装前の挨拶は欠かさずに行いましょう。
外壁塗装中は洗濯物を干せませんが、現実問題2週間近くも洗濯をしないことは不可能です。そこで、ここでは施工中に洗濯物を干したいときの対処法を4つ紹介します。
先述したように、施工中は汚れがつきにくく洗濯物を干しても影響が少ないタイミングが存在しています。どうしても洗濯物を干せないのは1~4日目、9~11日目くらいまでの期間なので、その期間を避けて洗濯するといいでしょう。
干す場所や業者の判断によって、洗濯物を干せる日は異なります。あらかじめ業者から工程表をもらっておき、どこであれば洗濯してもいいのかについて確認しておくとスムーズです。
片方の方角の塗装工事を行っている場合は、その反対側の方角で洗濯物を干せる可能性があります。反対側の方角であれば、塗料の飛び散りやニオイの付着リスクは低くなります。
ただし、絶対に汚れが付着しないという保障はありません。必ず業者と相談したうえで、汚れるリスクがあることを理解して外干しすることが大切です。
工事中は洗濯物を外に干すことができなくても、室内干しはできるケースがほとんどです。家の中であれば汚れが付着するリスクはありませんし、窓を開けて室内干しをするだけでも、十分に洗濯物を乾かすことは可能です。
設備がある場合は、浴室乾燥機やドラム式洗濯機に搭載されている乾燥機機能を活用してもいいでしょう。
室内干しに抵抗があったり業者に洗濯物を見られたりすることに抵抗があったりする場合は、コインランドリーを活用する方法もおすすめです。洗濯から乾燥まで1時間程度で完了して、10kg1,000円程度で洗濯ができます。
費用がかさむことを避けたいときは、絶対に洗濯物を干せない期間だけコインランドリーを活用し、あとは業者と相談しながら洗濯物を干せるように配慮してもらってもいいでしょう。
外壁塗装中は汚れやペンキが飛び散るため、基本的に洗濯物を外に干すことはできません。ただし作業内容や作業の方角によっては、相談することで洗濯物を干せるように配慮してもらえることもあるため、希望がある場合は話し合ってみるといいでしょう。
外干しができないときは、室内干しやコインランドリーの活用などで対応することもできます。洗濯物を干すことで業者が気を遣って作業のスピードが落ちることもあるため、可能な限り外干しは避けることをおすすめします。