外壁や玄関ポーチ、キッチン、浴室などに用いられるタイル。デザインが豊富で耐久性が高いタイルは、住宅や外構のアクセントとして多くの方に活用されています。
そんなメリットが豊富なタイルを張るときは、どのような方法で施工が行われ、いくらくらいの費用がかかるのでしょうか。
本記事では、タイル工事の基礎知識を紹介します。住宅にタイルを使用する予定の方、タイルリフォームをする予定の方は、ぜひ参考にしてみてください。
タイル工事とは、文字通り床や壁にタイルを張る施工のことです。タイルと聞くと外壁やトイレなどを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、ほかにもキッチンや浴室などさまざまな床・壁にタイルは活用されています。
タイルは耐水性や耐汚性、耐久性が非常に高い素材です。傷んだり劣化したりすることがほぼないため、メンテナンスをする必要性の少ない素材として知られています。
ただし、衝撃などによって破損することがあるので、ビビ割れや欠けている部分があるときはリフォーム工事が必要です。
タイル工事は、施工方法によって以下の2種類に分類できます。
ここでは、タイル工事の種類ごとに特徴を説明します。
湿式工法は、水とセメント、砂を練って作ったモルタルを使って施工する工法です。現場で水を使うため、湿式工法と呼ばれています。
湿式工法は、さらに細かく分類すると以下のように複数の種類に分けることが可能です。
職人が1枚ずつタイルを張っていくので、技量によって仕上がりの品質が変わる点が特徴的です。
乾式工法は、接着剤を使って下地にタイルを貼り付けていく工法です。水を使わないので、湿式工法と区別するために乾式工法と呼ばれています。現在は、乾式工法が主流です。
乾式工法は、以下のように分類できます。
以前までは、接着剤の技術が発達していなかったため、早期劣化を不安視されてあまり採用されることはありませんでした。しかし、近年は接着剤の技術が発達してきたため、乾式工法でも品質の高い施工が可能となっています。
乾式工法は工期が短く、タイルのひび割れを防げるというメリットがあります。
タイル工事は、以下の3ステップで行われることが一般的です。
ここではそれぞれの工程を詳しくみていきましょう。
まずは、タイルの浮きや補修が必要な部分を確認するために、打診調査を行います。打診調査とは、パルハンマーと呼ばれる棒を用いて素材の浮き具合を調べる調査方法です。
外壁の場合、ドローンや赤外線カメラを使ってタイルの劣化部分を調査することもあります。
タイルの状態がわかったら、剥がし作業に入ります。
1箇所でもタイルに不具合が生じていると、その周辺にも何らかの不具合が発生している可能性が高いです。必要に応じて、劣化部分の周辺のタイルも剥がします。
またタイルに浮きがある場合は、目地に穴を開けて樹脂を注入して固めることで補修することもあります。
タイルを撤去した場所に新しいタイルを張ります。
部分的にタイルを張り替えるときは、周りのタイルと色味が変わってしまう可能性があるため注意しましょう。新築時にタイルを残しておくか、既存のタイルと色を合わせたクローンタイルを作っておくと、補修時に色が変わってしまうことを防げます。
タイル工事の費用相場は、1㎡あたり15,000円前後です。タイルは材料費が高いため、ほかの建材と比べると施工費が高くなる傾向にあります。
費用を抑えたい場合は、乾式工法がおすすめです。工期が短く施工費が安いため、工事費用を節約できます。一方、湿式工法は高い技術力と長い工期が必要となるため、施工費がかさみ工事費用が高くなる傾向にあります。
タイル工事を行うときは、余分にタイルを発注してもらうことがおすすめです。なぜなら、同じメーカー・型番のタイルでも、製造ロットが変わると色味が変わってしまうことがあるためです。
町中を歩いていて、同じ箇所で微妙に色味が違うタイルが貼り付けられているのを見た経験がある方は多いかもしれません。これは、製造ロットが異なるタイルで部分補修をすることで生じる現象なのです。
タイル工事をするときは余分にタイルを発注して、余った分はメンテナンス用に保管しておきましょう。部分補修が必要になったときや、使用したタイルが廃盤になったときに役立ってくれます。
外壁や内装のさまざまな場所で活躍してくれるタイル。ほかの建材と比べると費用はかさみますが、丈夫でデザイン性が高いタイルは、住宅のおしゃれなアクセントになってくれるでしょう。
タイルは耐久性が高い素材ですが、ひび割れや目地の汚れが気になるときはメンテナンスが必要です。タイル工事をご希望の際は、ぜひ神奈川県川崎市の野村塗装店までご相談ください。