屋根のリフォームには「葺き替え」と「カバー工法」、「塗装」の3種類の方法が挙げられます。それぞれの工法にメリット・デメリットがありますが、一般の方には工法の違いがわかりにくいですよね。

そこで今回は、屋根リフフォームの工法ごとのメリット・デメリットについて解説していきます。正しい工法でリフォームするためにも、それぞれの特徴をしっかりと理解しておきましょう。

工法①屋根葺き替え

葺き替え工事は、古くなった屋根材を取り外して新しい屋根材に乗せ替える工事のことを指します。屋根材だけではなく、野地板や放水紙などの下地も新しく取り替えるため、屋根を新築同様の状態にすることができます。

【こんなときにおすすめ】

• 屋根材の劣化が激しいとき
• 屋根の下地が腐食しているとき
• 屋根の色をガラッと変えたいとき

屋根葺き替えのメリット

屋根葺き替えを行うメリットとしては、以下の4つが挙げられます。

【こんなときにおすすめ】

• 新しい屋根になるので屋根の寿命が伸びる
• 防水紙や野地板のトラブルも改善できる
• 屋根を一新してイメージチェンジができる
• 従来よりも軽量の屋根材を使用することで耐震性を上げられる

屋根を全く新しいものに交換するため、葺き替え工事をすれば当然屋根の寿命が伸びてメンテナンスの頻度も抑えられます。水漏れなどのトラブルがある場合も、葺き替え工事をすれば症状が改善させられます。

また、屋根の葺き替えをするときは、従来のものだけではなく全く異なった屋根材を使用することも可能です。見た目を大きく変えてイメージチェンジすることもできますし、今までよりの軽量の屋根材に変えることもできます。屋根が軽くなれば、住宅の耐震性が上がって安全面でのメリットも生じます。

屋根葺き替えのデメリット

屋根葺き替えを行うデメリットとしては、以下の2つが挙げられます。

• もっとも大規模な屋根工事なので工期と費用がかかる
• 屋根材を廃棄する費用もかかる

葺き替え工事では、今までの屋根を撤去して新しい屋根を乗せていくため、大規模な工事が行われます。それにともない、それなりの工期や費用がかかることになります。

また、今までの屋根材を廃棄しなくてはいけないため、処分費用も加算される点に注意しましょう。とくに古い屋根にはアスベストが含まれていることもあり、その場合は高額な処分費用がかかってきます。

あくまで目安ですが、一般的な30坪住宅で葺き替え工事をする場合は120〜200万円の費用がかかり、工期は2週間程度です。工事中は大量のホコリなどが出るため、近隣の住宅の理解を得ておく必要もあります。

工法②屋根カバー工法

屋根カバー工法とは、従来の屋根材の上に軽い屋根材を被せる工事のことを言います。古い屋根を剥がしたり捨てたりする必要がないため、工事費用と工期を抑えることが可能です。一般的にはスレート（コロニアル）屋根の上に、ガルバリウム鋼板やエスジーエル鋼板などの金属屋根を被せる工事が行われることが多いです。

【こんなときにおすすめ】

• アスベストを含む屋根材を使用しているとき
• 屋根材を変更したいとき
• 屋根を一新してイメージチェンジができる
• 工事の規模を抑えつつ、次のメンテナンスまでの期間を伸ばしたいとき

屋根カバー工法のメリット

屋根カバー工法を行うメリットとしては、以下の4つが挙げられます。

• 廃材が出ないため費用が安く抑えられる
• 工期が短い
• 二重屋根になるので断熱性や遮音性が上がる
• 工事中も自宅で生活できる

従来の屋根を撤去しないため、廃材の撤去費用がかからない点が大きなメリットです。その分費用や工期は抑えられますし、屋根が二重構造になるため、断熱性や遮音性も上がります。

30坪の住宅にかかる費用の目安は80〜150万円前後で、工期は1週間程度です。工事中も家の中で生活し続けられるのも嬉しいポイントです

屋根カバー工法のデメリット

屋根カバー工法を行うデメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

• 屋根材や屋根の状態によっては施工できないことがある
• 使用できる屋根材が限られる
• 屋根が重くなる

カバー工法の大きなデメリットとしては、施工できる屋根材が限られてしまうことです。たとえば、もともと重量がある瓦屋根や耐久性が低いトタン屋根には、カバー工法を取ることはおすすめできません。基本的には、スレート屋根やガルバニウム鋼板の屋根に施工していくことになります。また、使用できる屋根材にも限りがあり、そのほとんどが金属屋根であることもデメリットのひとつだと言えるでしょう。

屋根を重ねていくことになるため、当然屋根の重量は増してしまいます。屋根が重くなると地震が起きたときに建物が揺れやすくなったり、建物に与える負担が大きくなったりしてしまいます。屋根材にもよりますが、葺き替えと比べると耐震性は落ちてしまうため、注意が必要です。

工法③屋根塗装

屋根塗装は、その名の通り屋根にペンキを塗る工事のことを指します。最近は機能性に優れた塗料が増えてきたので、単に見た目をよくするだけではなく、塗装で屋根自体の機能性をアップすることもできます。

【こんなときにおすすめ】

• 屋根材の見た目を改善したいとき屋根材を使用しているとき
• 屋根に不具合がないとき

屋根塗装のメリット

屋根塗装を行うメリットとしては、以下の4つが挙げられます。

• 屋根材の見た目が良くなる
• 屋根材を保護できる
• もっとも費用が安い
• 屋根の機能性がアップできる

屋根塗装を行うと屋根の見た目を改善することができるだけではなく、屋根材を保護することもできます。費用も非常に安いため、「屋根自体に問題はないけれど、見た目をよくしたり屋根を長持ちさせたりしたい」という方にはおすすめです。

30坪の住宅にかかる費用の目安は35〜50万円前後で、工期は1週間程度です。断熱性アップや遮熱性アップなど、塗料によって屋根の機能性を向上させることもできます。

屋根塗装のデメリット

屋根塗装を行うメリットとしては、屋根自体を修復したり寿命を延ばしたりする効果がない点が挙げられます。塗料を塗り重ねるだけなので、雨漏りや屋根の劣化を改善することはできません。

屋根塗装はあくまで屋根の見た目を保ったり、屋根材を保護したりする目的で行うようにしてくださいね。

屋根材・予算に合ったリッフォームを！

屋根のリフォームには3種類の工法があり、それぞれに適した屋根材や屋根の状態が異なります。予算も含め、ご自身の条件にあったリフォームをすることが大切です。

野村塗装店は神奈川県川崎市で、塗装業者として70年の歴史と実績を誇っています。屋根工事の実績も豊富なので、工法にお悩みの際はぜひご相談くださいね！