常に雨風にさらされている外壁は、住んでいるうちに自然と汚れてしまうものです。しかし、メンテナンスにかける時間や手間を減らすために、なるべく汚さずに使いたいと考える人は珍しくないでしょう。
実は、外壁は使用する材料や塗料の種類、色を工夫することで汚れにくくすることが可能です。この記事では、汚れにくい外壁にするためのコツについて紹介します。
どれほど気をつけて使っていても、外壁は年々汚れてしまうものです。外壁に付着する汚れとしては、以下のようなものが挙げられます。
このような汚れは、私たちが生活しているとどうしても発生してしまいます。とくに、日当たりが悪い外壁や車通りが多い道に建っている住宅は、汚れやすいため注意が必要です。
外壁を汚れから守るためには、外壁材や外壁塗装に使う塗料選びに気をつける必要があります。ここでは、汚れにくい外壁にするために意識したいポイントを3つ紹介します。
外壁にはさまざまな材質のものがありますが、なかには汚れにくい性質を持った外壁材も存在しています。とくにサイディングやタイル、ALC、塗り壁などは表面がツルッとしていて凹凸が少ないので、汚れが付着しにくいと言われています。
なかでも、サイディングはデザインが豊富で料金も安いため、非常におすすめの外壁材です。費用は高いですが、デザイン性にこだわる人はタイルの外壁を使うと美観性を大幅にアップできるでしょう。
外壁材の交換やリフォームが難しいときは、汚れがつきにくい塗料で外壁塗装することがおすすめです。まったく汚れがつかない塗料というものは存在していませんが、以下の塗料を使用すると、比較的汚れがつきにくくなると言われています。
親水性が高い塗料は雨水がなじみやすく、汚れを洗い流してくれる「セルフクリーニング機能」を発揮してくれます。そのため、汚れにくい塗料を探しているのであれば、親水性が高い性質を持っている塗料を選ぶことが基本です。
また、外壁塗装の仕上がりには「艶あり」「艶なし」の2種類がありますが、汚れにくさを重視するならツヤツヤに仕上がる「艶あり」のほうがおすすめです。塗料によっては防カビなど+αの機能がついている製品もあるため、希望に合った塗料をじっくりと探してみましょう。
まったく汚れない外壁材や塗料というものは存在していませんが、汚れても目立ちにくい色は存在しています。外壁材や塗料だけではなく色も工夫することで、より外壁をメンテナンスする手間を軽減できます。
白や黒、原色系は汚れが非常に目立つので注意が必要です。反対に汚れが目立ちにくいのは、以下のような色です。
基本的に、外壁に付着する汚れと馴染みのいい色を選べば、多少の汚れは目立ちにくくなります。もっとも汚れが目立たないのはグレーなので、メンテナンスの手間をできるだけ減らしたいなら検討してみましょう。
いろいろな工夫で汚れが目立ちにくい外壁にしても、数年も経てば多少汚れが気になるようになってくることはあります。もし汚れが気になり出したら、どのようにメンテナンスすればいいのでしょうか。
ここでは、外壁の洗浄方法について紹介します。
外壁の汚れがそこまでひどくない場合は、自分で洗浄することが可能です。以下のような方法で汚れを落とせるので、実施しやすいものがないかチェックしてみてください。
付着したばかりの汚れであれば、こういった簡単な洗浄で落とせる可能性が高いです。ただし、塗膜が劣化している場合はブラシや高圧洗浄機で外壁を傷めてしまうおそれがあるため、力加減に注意する必要があります。
外壁の掃除には高所作業が伴いますし、外壁材や塗膜を劣化させるリスクがあります。そのため、不安な場合は業者に依頼してメンテナンスしてもらうことがおすすめです。
一般的な一戸建ての外壁洗浄を業者に依頼する場合、水による高圧洗浄は1~3万円程度、より汚れ落ちがいいバイオ洗浄は3~4万円程度の費用が相場となります。DIYよりは費用がかかりますが、万が一外壁が傷んでしまったときの補修費を考えると、プロに依頼したほうがリスクは少ないでしょう。
雨風にさらされている外壁は住宅のなかでも汚れやすい箇所ですが、外壁材や塗料、色を工夫することで汚れを目立ちにくくすることは可能です。これを機にリフォームや外壁塗装で汚れが目立ちにくい住宅にして、メンテナンスのストレスを軽減してみてはいかがでしょうか。
外壁の汚れが気になりだしたときはセルフメンテナンスを行うことも可能ですが、外壁材や塗膜を傷めてしまうリスクがあるため注意が必要です。長く快適に住める住宅を維持するためにも、汚れのメンテナンスはぜひプロの業者に依頼してくださいね。